皆さんは、介護タクシーにも配車アプリがあるのをご存じでしょうか?
配車アプリといえば、一般タクシーで使われている「GO」や「S.RIDE」、「Uber Taxi」などを思い浮かべる方もいるかと思います。
タクシー利用時に配車アプリを活用するのは、都会を中心に既に一般化しているといっても良いでしょう。
ですが、介護タクシーにも配車アプリが存在しているのは、ほとんど知られていないのが現状です。
知られていない原因はいくつかありますが、最たる原因は「使用できる地域が限定的」ということでしょう。
もちろん単純に「アプリ」および「利用者」ともに数が少ない、というのも原因の一つです。
ですが、介護タクシーの予約に配車アプリを活用できれば、あなたは日々の送迎の負担を少なくできるでしょう。
そこで当記事では、介護タクシーの配車アプリについてその仕組みと活用するメリットを紹介したいと思います。
介護タクシー予約の現状と課題
まず、介護タクシーを利用するには「予約」をしなければなりません。
そしてその「予約」は、現在は「電話で行う」のが一般的です。
現状の介護タクシー業界では、電話予約が当たり前すぎて、予約や配車の煩雑さに気づいていません。
予約とるのがめんどくさいな、断られたらやだな、不安だな…などと思いながらも、当たり前のこととして受けて入れています。
しかし、この「電話予約」は次のような課題があります。
- 複数の事業者への確認が必要
- 電話がつながらない時がある
- 文面に残らないため予約堪忍が困難
以上の内容を見てみましょう。

1.複数の事業者への確認が必要
介護タクシーを利用するためには、条件に合う車両や介助内容を伝えるため、事業者に電話をかける必要があります。
そして1件目で断られれば、次を。
また断られれば、またその次を…と何度も電話をすることになります。
これが利用者や家族に大きな手間がかかり、大きな負担となっていることがあります。
いつも利用している介護タクシーならば良いのですが、いつでも利用できるとは限りません。
事業所側が突然のお休みをいれることもあれば、予約が満杯のこともあります。
もし、条件に合う事業者が見つからない場合、複数の事業者に電話の掛け直しを行う必要があります。
この作業に30分〜1時間といった時間がとられることは、決して珍しくはありません。
2.電話がつながらない時がある
多くの介護タクシー事業者は個人事業主や小規模事業です。
一台一人体制が一般的。
専門の予約センターなどは持っていないのです。
つまり、現場のドライバーが予約の管理もしなければなりません。
それは現場が忙しければ、電話に出られないということと同じです。
利用者の介助中はもちろん、運転中も基本的に出られません。
中には、ヘッドマイクなどを用いて走行中に予約電話対応を行っている事業者もいますが、いつでも可能というわけではないでしょう。
加えて、介護タクシー側が電話対応中でも、こちらの電話はつながりません。
つまり現行の予約体制は、効率的な運用とは程遠いと言わざるを得ないのです。
3.文面に残らないため予約確認が困難
電話予約の最大の不安要素は、すべてが口頭で完結するため、文面に残らないことです。
そのため利用者と事業者の間で予約内容の認識がずれていても、修正は困難。
それどころか、現在の予約状況を確認するのも結局電話をかけるほかなく、予約確認すら困難です。
また、介護タクシーは通常のタクシーより割高になる場合もあり、料金面の透明性も課題として挙げられます。
ですが、電話予約では見積もりを聞いても、これも文面に残りません。
文面に残るような形で、おおよその料金を明示されれば、利用者の潜在的な不安は大幅に軽減されるでしょう。
また、たとえいつも利用している介護タクシーであっても、身体状態や介助内容によってその日の対応の可否は変わります。
そのことを利用者や家族が正確に条件を説明できないと、予約後にトラブルに発展するケースもあります。
たとえ正確に伝えていたとしても、電話では「言った言わない」問題はつきません。

配車アプリとは
電話予約の弱点解消のため、最近注目されているのが「配車アプリ」になります。
この配車アプリとは、一言でいうと「行きたい人と行ける車を結びつけるマッチングシステム」です。
タクシー業界では、すでに当たり前ともなっているこのサービス。
ですが、介護タクシー版では一部異なる面もありますので、概要を抑えておきましょう。
配車アプリ(介護タクシー版)のマッチングシステム
1.利用者がアプリで「配車リクエスト」の条件を入力
まずは利用者が出発地・目的地、利用日時、介助の有無や種類、同乗者の有無などの項目を入力します。
これらの条件は「配車リクエスト」と呼ばれています。
2.リクエストがサーバーに送られる
入力された配車リクエストは、アプリの運営会社のサーバーへ送信されます。
その情報をもとに、アプリが条件に合う事業者、車両を自動で検索します。
3.サーバーから条件に合う事業者へ一斉通知
サーバーは条件を満たしている登録事業者へ一斉に通知します。
つまり利用者が「電話で一件ずつ探す」手間が無くなります。
また、事業者も新規顧客からの依頼を受けることが可能となります。
これは利用者側から見れば、新しい事業者を試すことに繋がり、より自分に合った事業者を見つけ出す良いきっかけとなるでしょう。
4.事業者が対応の「可・否」を判断(もしくは見送り)
通知を受けた事業者が「対応の可否」を判断します。
そして可能なら「受注希望」、不可なら「辞退」を送信。
もしくは見送ります。
5.対応可の事業者が見積もりをサーバーへ送信
受注希望の場合は多くの事業者が「見積もり」も同時に送信します。
見積もりには「料金」「対応内容」などが記載されています。
6.利用者は提示された複数事業者から利用する事業者を選択する
利用者へはアプリから、対応可能事業者とその見積もりが届きます。
その事業者の提示内容から好みのものを利用者が選んで、マッチングは完成です。
最終的な選択権は利用者側にあるため、安心して依頼することが可能です。

マッチング確定後も配車アプリがあれば安心
配車アプリでマッチングが確定し、予約が完了した後も、アプリがあれば安心。
というのも、課題であった「予約確認」も簡単に行うことが出来るうえ、他にも有用な機能がついています。
確認できる事項や機能は以下の通り。
- 日時や介護内容など、予約内容の確認
- ドライバー情報
- 事前連絡やチャット機能
- 履歴の管理
もちろん現状のアプリが、上記のすべての機能を実装しているかは未知数です。
ですが、今までは電話でしか分からなかった内容を、アプリ上で確認が取れるのは、大きなメリットです。
介護タクシー版配車アプリの追加機能
介護タクシー版の配車アプリには、一般タクシー版にはない機能が追加されていることがあります。
代表的な機能を紹介しておきましょう。
- 事前見積もり
- 介助スキルの入力
- ドライバーの資格
- 車両の設備(リフトやストレッチャー対応など)
- 指名予約
- 予約確定後の内容確認
- 送迎時の注意点
事前見積もりは当然のことながら、介助スキルや資格が確認できることによって、利用者が安心して依頼することが出来ます。
そして気に入った事業者に巡り合えれば、次回からは指名で予約も可能です。
もちろん、予約がいっぱいで指名できないこともあるので、複数のお気に入り事業者を見つけておけば、困ることはないでしょう。
そして、予約の内容や注意点なんかも、気軽に確認できます。
業務内容に「介護」があるため、一般タクシーより確認できる内容が増えているのが特徴です。
より安全寄りになっているともいえるでしょう。

配車アプリのメリットとは
配車アプリを活用することで利用者にはさまざまなメリットがあります。
- 一度の入力で一斉送信
- 事業者の空き状況が確認できる
- 条件が正確に伝わる
- 見積もりや予約条件なども明文化され、のちの確認もラクチン
まとめると大きなメリットは上記の4つになります。
1件づつかける必要があった電話予約に比べると、特に一度の入力で複数の事業者に依頼が出来るのは嬉しいところです。
これだけでも、大幅に負担が軽減されるといっても良いでしょう。
またこちらの条件や予約内容、見積もりに至るまで明文化されているのは大きなメリットです。
条件を正確に伝えられることで、身体の負担が少なくなり、その内容も確認できます。
「言った言わない」の問題も発生しにくくなり、トラブルの回数も減ることでしょう。
さらには見積もりも確認出来て、料金の不安からも解消されます。
もちろん見積もりは、実際の利用料金からずれることもあります。
しかし、目安になることは間違いありません。
それでも不安な場合は、料金加算の注意事項を事前に問い合わせると良いでしょう。
その問い合わせも、メールやチャット機能なら、後に残るので安心ですね。

~まとめ~
いかがでしたか?
介護タクシーの配車アプリは、現在の電話に頼った予約システムの課題を解決できる力を持っています。
その上で利用者は負担が軽減され、安心感を増して介護タクシーを利用できるでしょう。
現在の介護タクシー配車アプリは発展途上ではありますが、それでも多くのメリットがあります。
自治体と協力・連携する動きもあり、信頼性も増してきています。
これからの介護タクシーは、単なる送迎サービスではなく、生活をつなぐ重要なインフラへと進化する可能性が大いにあるでしょう。
そのひとつが配車アプリによるデジタル化です。
配車アプリを利用するあなたの行動は、自身のメリットだけでなく、最終的には社会全体を良い方向へ導くことに繋がります。
まずは、あなたの地域に対応する配車アプリを活用してみましょう。
この記事で、介護タクシー版の配車アプリに興味を持っていただけたなら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。




